環境に優しい、低炭素住宅

低炭素住宅とは、二酸化炭素の排出を一定量に抑制する、つまり、省エネルギー性の高い住宅です。低炭素住宅の認定を受けるには、以下の要件を満たさなければいけません。

外皮の熱性能

開口部や外気に接する天井や壁、床の断熱性能が省エネ基準と同等以上の性能を確保する必要があります。

一次エネルギー消費量の削減

一次エネルギー消費量とは、冷暖房をはじめ、換気、給湯、照明などの設備機器のエネルギーを熱量換算した合計の値のことです。省エネ法の改正省エネ基準に比べて、一次エネルギー消費量を10%以上削減することが必要です。

さらに、下記の8つの項目のうち、2項目以上を採用することで、低炭素住宅の認定が受けられます。長期優良住宅よりも簡単で建築コストを抑えることができます。

  • 節水に役立つ設備を採用(節水水栓や節水トイレの設置)
  • 雨水や井戸水、雑排水を利用する設備を設置することによる節水対策
  • 建物内で使うエネルギーを節約するための管理システム、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)かBEMS(ビルマネジメントシステム)の導入
  • 太陽光発電などの発電設備や定置型蓄電池を設置
  • 屋上緑化対策や壁面緑化等、ヒートアイランド対策を講じている
  • 住宅劣化の軽減に対する措置
  • 木造住宅もしくは木造建築物である
  • 主要構造部に耐久性のある高炉セメント等を使用

上記の要件を満たし低炭素住宅に認定されると、以下のような税金優遇のメリットがあります。

住宅ローン控除

居住の用に供する家屋で、住宅の引渡し又は完了から6ヶ月以内に居住の用に供するもの、床面積が50㎡以上、店舗等併用住宅の場合には、床面積の2分の1以上が居住用であること、借入金の償還期間が10年以上であること、合計所得金額が3000万円以下である場合に税務署に確定申告をすることによって受けられる所得税の控除のことです。長期優良住宅と同じく、住宅ローン控除の控除対象借り入れ限度額の優遇があり、一般住宅が4000万円のところ長期優良住宅は5000万円まで引き上げられます。控除率は1%のため、5000万円の1%が一年の控除額となり、最大控除額は10年間で500万円です。(2021年12月31日までの入居に限る)

登録免許税

長期優良住宅と同様に、住宅の登記の際に必要な登録免許税が、通常の住宅よりも優遇されます。例えば新築した場合、法務局で所有権保存登記を行うのに、一般住宅の場合不動産の価格に対して0.15%の税金がかかりますが、低炭素住宅の場合0.1%に優遇されます。所有権移転登記についても一般住宅の場合は0.3%の税率に対し、0.1%に、ローン抵当権設定登記も一般住宅が0.4%に対し0.1%に控除されます。(2020年3月31日までの取得に限る)

固定資産税

床面積が50㎡以上280㎡以下の場合、固定資産税の各年の軽減額は一般住宅と同じ2分の1です。ただし、一般の戸建の場合3年間、一般のマンションの場合5年間減額、されるのに対し、低炭素住宅の場合、一戸建てで3年間、マンションで5年間、優遇を受けることが出来ます。(2020年3月31日までの取得に限る)

フラット35S金利Aプラン

低炭素建築物は、住宅ローン【フラット35】S(金利Aプラン)の省エネルギー性の基準に該当します。
フラット35の金利から当初10年間0.25%引き下げられます。

低炭素住宅にすると、税の優遇以外にも以下のようなメリットがあります。

容積率の緩和

低炭素化に関する設備(蓄電池や蓄熱漕など)は、延べ床面積の20分の1(5%)を上限に容積率の計算から除外されます。
もしそのような設備が床面積を超える場合には、容積率には含まれないのでその分広く建てられます。

光熱費を抑えることができる

省エネ性能や断熱性能に優れる低炭素住宅は、エアコンなどによる電気・ガス消費が抑制され電気代やガス代が安くなります。また、節水対策として節水型の便器や水栓、食洗器などを設置した場合は水道代が安くなります。さらに、エネルギーマネジメントとしてHEMSなどを採用し、太陽光発電装置や蓄電池を設置すれば、電気を効率的に使用できそれに応じて電気代が節約できます。

先月の「長期優良住宅は税制上とってもお得!」に引き続き、今回は低炭素住宅について取り上げてみました。長期優良住宅は長期間にわたって快適に住み続けることができるための住宅であるのに対し、低炭素住宅は省エネに特化した住宅といえます。どちらも一般住宅より税が優遇されるというメリットはありますが、基準を満たすためにかえって建築コストが高くなる可能性があります。また、認定手続きのための費用や、建てた後も維持保全などのランニングコストが発生します。建てるコスト以上に恩恵が受けられるかどうかも十分に見極めながら、どのような家を建てるのか検討する必要があります。

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